自然に囲まれたNY北部に住む日本人が、現地の習慣や価値観等、日本とのあらゆる違いを紹介します。アメリカ留学、移住、旅行等、アメリカに興味のある人向けです。

落ち葉かきという地獄

アメリカの家は大抵日本のより大きい。家が大きければ庭も大きい。庭も大きければ、木も大きい。寒冷地にある私の家の木であっても葉は毎年生える訳で、秋にはその落ち葉掃除はかなりの重労働になる。
 私の家にも大きな木が3本あり、毎年その大量の落ち葉に頭を悩ます。人が乗るトラクタータイプの芝刈り機に、巨大バッグと巨大ホースを取り付け、落ち葉だらけの庭を綺麗にする。手押しタイプの芝刈り機の場合も同じくバッグを取り付け落ち葉を集める。
だがバッグはすぐ一杯になる。集めては捨て、の繰り返しで庭の落ち葉を全部綺麗に取り除くには、25mプールが数個ほどの庭で約一時間はかかる。これのない家庭は、くま手を使い、家族総出でせっせと落ち葉かきをせねばならない。芝刈り機を買うまでは、そのくま手、レーキでせっせとかいていた。気が狂いそうなほど大変で、ようやく終わったと思えば、翌日雨や風が強かったりで、すぐ落ち葉のじゅうたんに戻った庭を見れば、とてもがっかりしたものだ。
そうした重労働を避けるために、秋が来る前の夏までの間に、木の枝を刈り、庭先に捨てる家庭をちらほら見かける。そうした大量の枯れ枝、枯れ葉は、専用の業者が回収しに来る。なお楓の木の場合、住居建設用に欲しがる人がまれにいて、木を綺麗に切ってもらい、お金を貰った友人がいる。
木を切る際、業者を呼んで切ってもらう人もいるし、数メートル伸びる高所枝切りバサミ兼ノコギリで切る人もいる。だが自分でやる際は注意が必要で、一気に太い枝を切ってしまうと、下にある屋根やバーベキュースタンドなどを破壊してしまいかねない。また根こそぎ伐採してしまうと、場合により家に日陰が出来なくなり、家の中が暑くなり、私のお隣さんみたいに夏場はずっとクーラーをつけねばならなくなる。庭の木とその葉をいつ切るか、どれくらい残すか、そのいい塩梅は未だになかなか難しいものがある。