自然に囲まれたNY北部に住む日本人が、現地の習慣や価値観等、日本とのあらゆる違いを紹介します。アメリカ留学、移住、旅行等、アメリカに興味のある人向けです。

びっくりしたアメリカ人のリアクションが疲れる件

びっくりした時、どんな声をあげますか?強烈にびっくりした時は悲鳴になるかもしれないが、多くの日本人は「あっ!」とか「うわっ!」とか「うそっ!」などと声をあげるかと思う。一方アメリカ人は「Oh my God!」とか「Holy Cow!」とか「Shit!」などいろいろあるが、私が個人的にいらいらする、アメリカ人がびっくりした時にするリアクションがある。
それは、口で一気に息を吸い、「ハァッ!」、と呼吸音と声と半々のようなリアクションだ。完全な声ではないので、文字で「ハァッ!」、と書くとやや変だが、この一気に息を吸ってのリアクションはいらいらする。身近でも、妻、子供、親族全員がこのリアクションを取る。私は日本で青年まで育ったせいか分からないが、この「ハァッ!」を聞くと(強盗が侵入したとか毒蛇に噛まれたとか)、声に出せないほどの相当な危機や危険が発生したかのように、発した人のほうへ瞬時に振り向いてしまう。発した人が隣の部屋などにいる時、助けようと超特急で駆けつけてしまう。
だが実際彼らが発する「ハァッ!」は、ほとんどが大したことではない。水をこぼしたとか、携帯電話の充電がなくなっていたとか、そんなことでいちいち「ハァッ!」と言うなと思う。私にとって「ハァッ!」は声にも出せないような生命の危機に瀕するような時のもので、一日に何回も聞くと、正直疲れる。
それは妻と付き合い始めた頃からで、連発する彼女にふつふつと軽いジャブを受けるかのように実は長い間いらいらしていたが、彼らが頻繁に「ハァッ!」とびっくりする事、また未だに私がそれにつられ彼ら以上にびっくりし、大したことでなかったと分かった時の脱力感は、結構疲れる。
彼らが予期していなかったような話、例えばネズミ捕り器にねずみがかかって死んでた、とか来月旅行にでも行こうか、等と私が言えば「ハァッ!」、とリアクションしてきて、しばしば話をした私のほうがそれを聞いて逆にびっくりする。アメリカ人はリアクション好きなのか、オーバーリアクションなのか、日本人が割りと質素なのか、あれには未だに慣れない。
大量のクリスマスプレゼントをもらい、いちいち彼らが「ハァッ!」、と息を飲んでびっくりするのは、事前に想定の範囲内であるので、いつものようにつられて彼ら以上にびっくりはしないが、それでも心のどこかで「ハァッ!」に反応し心拍数が若干上がっているような気はする。