自然に囲まれたNY北部に住む日本人が、現地の習慣や価値観等、日本とのあらゆる違いを紹介します。アメリカ留学、移住、旅行等、アメリカに興味のある人向けです。

仕事後あまり飲みに行かないアメリカ人

アメリカで仕事をしていると感じる違いの一つに、アメリカ人の特に既婚者の多くは仕事後飲みに行かないというのがある。
日本で勤めていた時は、上司や部下、お得意様などと一緒に飲みに行こうと誘われ、帰るのが夜遅くになる事は頻繁であった。最終電車では同じように酔いつぶれたサラリーマンが熟睡しており、酒臭かった車内を覚えている。
アメリカでは、人によるものの夕方5時や6時の定時になると、たいてい皆家に直行する。仕事後は、新しい一日が始まるような気持ちの切り替えをしているようで、帰宅後の家族との時間を大切にする。キリスト教にあるように、労働は苦や罰のような概念が彼らにあるのか、さっさと終わらせて家族や自分だけの時間を早く持てるように仕事をするスタンスに近いものがある。
なので、それを引きずるような、上司などの仕事関連の人々との飲み会はあまり行かない。もちろん仕事後全く同僚たちと会わないわけではなく、一緒にバーなどで飲む人は飲むわけだが、それでも通常会う場合、自宅に招いてバーベキューをしたり、ゴルフをしたり、家族を連れて開放的な時間で接することがある。これも仕事のうちと、居酒屋で上司や同僚の愚痴を聞くような、やや陰惨な雰囲気がしかねないものでなく、爽やかなものだ。
私の会社の場合、同僚が退職や異動したり、新入社員が入社したりした場合でも、仕事後バーに行くというよりは、昼食時間に皆でレストランに行き、パーティーをすることが大半だ。なので、仕事後の飲み会や週末のゴルフは、親睦を深めたり上司に可愛がられるための出世競争の一つなどという発想はアメリカではあまりなく、仕事後や週末は仕事を忘れて、各自好きなように過ごしてリフレッシュする、というのが暗黙の了解であるようで、勤務時間外で滅多に同僚と会うことはなく、結構のんびり過ごすことが出来る。