自然に囲まれたNY北部に住む日本人が、現地の習慣や価値観等、日本とのあらゆる違いを紹介します。アメリカ留学、移住、旅行等、アメリカに興味のある人向けです。

アメリカの家のクリスマス装飾

クリスマスが近づくと、多くのアメリカの家ではクリスマス用の装飾が盛んに行われる。単に玄関ドアに、円形のクリスマスリースをつけるだけでなく、サンタクロースや雪だるまを空気で大きくした、高さ数メートルのオブジェを庭先に置いたり、数百、数千のライトによる光の装飾を庭や木々や家に飾り、かなり派手にクリスマスを演出する。
周りの多くの家々がライトを軒先につけると、自分の家もなにかせねばならないような気にさえなりかねない。夜になると、多くの家でライトアップを始めるので、目を楽しませてくれ、すごい装飾している家はないかな、と買い物の帰り等に遠回りしてみたくなる。
中にはびっくりするような、相当数のライトをつけたド派手な家がある。屋根から壁、窓ドア、木々、植木全てに光の装飾をつけ点滅させたり音楽とシンクロしたり、4、5メートルあるようなサンタや恐竜のオブジェなどが何個もあったりと、見ていて楽しい。日本にもそういう家があるが、アメリカでも土地がある分、スペースを使った豪快な装飾をしている家を見る事ができる。

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日本での天災ニュースを見てする事

海外に住んでいて、私の気がかりな事の一つは日本に住む親の安否である。定期的に電話をしていたとしても、高齢である上、すぐに直接会えないのでいつも心のどこかで元気でやっているかどうか、無事に過ごしていますようにと祈る自分がいる。そういう訳で、日本のニュース、例えば文字ニュースや見出しだけ分かる簡易なニュース等を見る際、火事のニュースで「民家全焼、住人全員死亡」などの見出しが出ればドキッとする。やや恐ろしげにそれをクリックしたり読み進め、自分の親が住む都道府県かどうか、住所、住人の氏名、死傷者の人数などを一気に確認する。そしてそれが同じ県、さらに同じ市町村であれば心臓の鼓動が一気に高まるのが分かり、自分の家族でないことが分かるとふう、と全力疾走した後のような深い息を吐き、安堵する。
台風や地震、洪水などの天災が日本で発生した場合も同様である。しばらく日本の家族と電話連絡していなければなおさら、もしやと思い手に汗が出ることもある。実際被害に遭われた方には残念な気持ちになるが、地球の反対側に住み、すぐ会えないだけに、心配な気持ちはひとしおである。
親が住む市が提供する、天災時に自動で状況をメールで知らせるシステムに登録をしている。そこでリアルタイムに、局地的大雨や、大きな地震等が親が住む付近で発生したと知れば、すぐ電話し、大丈夫か?と安否確認する。言われたほうは、そう毎度毎度電話してくるなと思うかもしれないし、私としても日本におらずすぐ助けに行けるわけではなく、不安は増すばかりで何もしようがないのであるが、結局はパブロフの犬のように、気になるニュース等が入ればすぐ電話をしている。
現在市内で紫外線指数がとても高いとか、屋外作業が危険なほどの猛暑とか、バケツをひっくり返したような猛烈な雨などのニュースを知って、今日は外出しないほうがいいよ、と電話したら、外見りゃ分かるし、TVのニュースでもそう言っているよ、と言われああそりゃ見れば分かるなと、あまり冷やかしの電話や、早朝深夜の電話を控えるようにはなったが。

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海外から日本を見てふと感じること

海外に長い間住んでいると、外から見る日本というか、日本人の気質をより客観的に見れるようになる。ふとした時に感じるものだが、改めて日本人は他の人種よりかなり柔軟性に富んでいるように思う。まあこれは私自身がそれとなく感じたものであるが、例えば宗教、人種、価値観考え方等に関して、アメリカ人その他の多くの人々は、どちらかと言えば各自の確固たる考えがあり、他人がどう言おうとそうそう信念を変えない。他人にまで己の信念を無理に押し付けるまではしないが、そういうところは結構頑なで、普段の会話でも宗教などの(各自が持つ信念的な)事柄は、争論けんかになりやすいのであまり話題に上らない。
一方日本人は、協調的というか、柔和というか、周りに合わせる能力に優れているところがあるように見え、他人の考えにも割と柔軟に理解を示しやすく、協調しやすい土壌を持っているような気がする。片意地にこれはこうでなければだめだ、と押し通すよりは、そういう考えもあるなあ、と、理解共感を示すだけでなく、時には真似て自分のものにする能力にも長けている気がする。異国文化、異国の習慣、価値観考え方への理解力、適応力が早い気がする。
日本のニュースを見ると、凶悪事件や目を疑うようなモラルにかけた出来事で、日本人の心が荒んできているような気になる時があるが、本質的に島国日本で生きるために周りと協調し、他の人々への共感力、理解力、適応力に優れた背景があると信じている。
しばしばグローバル競争などで、どうやって日本は生き残れるかといった話が出る際、基本的な事ではあるが、根本的に私はこうした日本人がほぼ本質的に持ち、美徳とも言える、他人を親身に理解する能力、共感/同情する能力、いろんな状況にも柔軟に適応する能力の高さと言った事柄をこれからも大事に持っていけば、将来に渡って大きな長所として身を助けることにつながると思う。

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日米TVドラマで見る違い

日本とアメリカのそれぞれのTVドラマを見ていて、人の言動行動について、その違いを感じる時が時々ある。日本のTVドラマだと、「元気出しなさいよ!」とはっぱをかけようと妻が夫の肩や頭などをパーンと叩く。友人や同僚が「頑張れ、大丈夫だ!」等と相手の肩を結構な強さでバンバンッと叩く。久々に日本のTVドラマを見る機会があり、こういうシーンを見て私はびっくりしてしまった。それは日本の芸人のツッコミのように、悪意がなくとも家族友人、仕事仲間等で叩く、はたく、といったある種のコミュニケーションとしてのアクションで、ちらほら出てくる。
アメリカのTVドラマでは対犯罪者や正当防衛としてのアクションはよくあるが、悪い事をしていない無実の者に対してパーンと軽々しく叩くことはコミュニケーションとしてあまりしないし、もしすれば視聴者から苦情が出るかもしれない。また日本のTVドラマではよく叫ぶ。本当によく叫ぶ。しかも突然である。例えば周りが普通の声で会話している最中に突然発狂に似た叫び声を上げる、というシーンは多い(台詞はいろいろあるが、うるさーい!、早くしろ!、そうだ!、こらー!、ああー!などと、人の会話を大声というある種暴力で有無を言わさず遮断するかのように使われる)。アメリカのTVドラマでも叫ぶシーンはあるが、そういう意図でこれほど頻繁にあるとの記憶はない。
今述べた中にもあったが、「早くしろ!」、や「早く!」と相手を急かすシーンも日本のTVドラマなどで当たり前のように出てくるが、アメリカのではそんなにない。もし日本だと「早くしろ!」と言いそうなところでも、アメリカのTVドラマではそうそう出てこない。悪役が近づいてきて、逃げなければならないシーンがあったとしても、ただ「Run!」 、とか「Go!」程度だ。価値観の違いか、英語の性格の違いか、「早く!」に相当する台詞はそれほど出てこない。また土下座をする。ある日本のTVドラマでは、相手に復讐として土下座をさせる、というのがシナリオとしてあるほどで、土下座というのは今でも本当に日本に根深く残っているなと感じさせられる。アメリカのTVドラマで、土下座をするシーンは今まで見たことがないからだ。

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アメリカ人の会議の特徴

アメリカで仕事をしていて、日米での会議の違いについて書いてみる。これは個人的経験によるのだが、仕事でアメリカ人が行う会議は短い。端的に終わる。大抵30分から1時間で終わる。それより長い場合もないことはないが、会議は始まる前に既に議論すべき問題点を各自が準備し認識しており、それの解決法を提示する。問題でないことには時間をかけない。そして他の参加者の意見を踏まえ、おおむね理路整然と最短距離かつ単純明快な結論をその場で決める。参加していない者や上司の意見を仰ぐため先送りしたい、等と言うことはあまりなく、即断即決パターンが通常だ。
質問も回答も的確で、だらだらとあまり脱線せず、プロを意識させるような集中した会議になる。だからピンポイントで各個撃破するような流れですっすと進んでいくので、会議時間はおおむね短い。終わる頃にはほぼ全て各問題に対しての解決法が決まる。ゴールが決まれば、実現するための細かな事項は会議の後に各自が詰めて行く。慣れもあるが、この会議のほうが気持ちが良い。
そして彼らは会議の随所にちょっとした笑いを入れる。ほんの些細なジョーク程度でも、その会話に入れようとする。皆も小さな息抜きを欲しがっているのか、たいていすぐ笑う。それは話を脱線させるものではなく、潤滑油のようなもので、意見の食い違いなどによる緊張を適度に緩和してくれる。そして肩の過度な力を抜いた状態で、できうる最善策を出そうとする。話の論点が分からぬまま突進するバッファローではなく、ゴール地点を見定めた上で突進するかのような感じで、適度にリラックスしているだけに場当たり的でもなく詰めも甘くなりにくい。
日本人のみの会議に参加すると、大体上記の事がないので長い。用意周到に準備してきたようでも、会議中にファイルを探して参加者を待たせたり、ポイントの掴みづらい回答だったり、即断即決を避けたいのか、結局この会議で何が決まったのかよく分からず、単なる仲良し会で終わる会議もある。以前岡本という靴下メーカーによる足クサ川柳で、「靴を脱ぎ 長引く会議 終わらせる」というものがあったが、こうした会議で何度もそうしてやろうかと思ったほどだ。

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アメリカ人が風邪を引いた時にする事

風邪を引いた時どうするか。日本人なら、水分補給をして、薬を飲んで、よく寝る、などが一般的だが、そういう一般論以外に、アメリカでは別の風邪対処法がある。それはチキンスープを飲む、である。これはどちらかと言えば年配の人が代々親からの言い伝えでやっているものだが、未だにチキンスープを飲む人は多い。また、この記事を書くきっかけにもなったが、以前アメリカのどこかの大学が、風邪を引いた際にチキンスープを飲むことは良い、と科学的に実証したという記事を読んだのを覚えている。
また、塩水を鼻から吸い口から出す、という荒業をするアメリカ人もいる。これは妻と妻の親族でやっている方法で、風邪を引くとコップに塩を水で薄め、片方の鼻の穴を塞ぎ、もう片方の鼻の穴にコップを付け、吸う。刺激が強いのか、たいてい泣く。時に目を真っ赤にし、呼吸を荒立ててまでして、塩水を鼻から吸う。効果のほどは分からないが、風邪を引いたときに炎症が起こりやすい、鼻と口の通じる箇所を洗浄するのは良いかもしれない。なお、ハワイに住んでいた頃は、風邪を引けばビーチに行け、とよく言われた。アメリカの別の州や地域では、もっと別の「治療法」があると思う。

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