自然に囲まれたNY北部に住む日本人が、現地の習慣や価値観等、日本とのあらゆる違いを紹介します。アメリカ留学、移住、旅行等、アメリカに興味のある人向けです。

アメリカの墓

アメリカの墓は、日本のとはずいぶん違う。昔の墓は、まるで板のように薄い長方形の石が多いが、近年で多いのは写真のように20センチ程のやや厚みがあり、上部にカーブがある墓だ。
そして裏面は何も書かれない。代わりに、表面には名前、誕生日、没日が書かれるほか、しばしば聖書からの引用や、故人が好きだった言葉、例えば映画からのセリフ等が彫られる。また日本のような戒名はない。
形は写真の他に、十字架、ハートマーク、天使の像等いろいろある。中には夫婦で存命中から夫婦用の墓を買う場合などもある。その分横長になり、彼らの名前を存命中から彫り、亡くなれば没後の日付を追加される形態もある。
お盆やお彼岸のような行事はなく、墓参りするタイミングは特にない。しかし多いのは命日に訪れるパターンで、殉死した軍人の場合は5月最終月曜日のメモリアルデーにも訪れる。
なお日本のように墓に水をかけたり、線香を焚いたり、お供えをしたりはせず、花を墓に置くのみが一般的だ。
私のように日本で育ち、アメリカに永住している場合、死んだら墓は日本の私の両親とともに半分、そしてここアメリカでは妻とその親族ら用に半分に、2つ置く事になるかもしれないと思っている。